ヴィクリティを決定する要因と解き明かす鍵は『細菌叢(フローラ)環境』

『アーマ』:アーユルヴェーダにおいて消化できなかったもの(=未消化物)を指すこの言葉は、アーユルヴェーダのアグニの考え方から体内に不要に蓄積にされ体内毒素となるものの総称です。

このアーマが蓄積することでドーシャに影響を与え、ドーシャの乱れを招くことで心と体の不調として表面化します。

分かりやすく説明をすると、食事を過度に摂り過ぎることで吸収も排出もできなかった栄養素はアーマとして体内に蓄積され肥満の原因となります。

アーユルヴェーダでは食事だけでなく、ストレスや生活習慣からもアーマが生まれると考えられており、肥満だけでなく『うつ』や『過敏性腸症候群』などのストレス性疾患、『ガン』などにもつながると考えられています。

これらの事から『アグニ(消化の火)』の力を保つことが大切です。

そう考えると人体の『消化器官』だけが大切であるように思ってしまいますが、近年の医学の研究では『肥満』や『ストレス性疾患』・『認知症』・『ガン』に私たちの人体の口腔内や腸内にすむバクテリア達が大きな影響を与えることがわかってきました。そしてこのバクテリア達のコロニーをフローラ(細菌叢)と呼びます。

このフローラ環境は『食事』・『生活習慣』・『ストレス』などの影響を受けて一旦 そのバランスが崩れると『肥満』・『うつ』・『ストレス性疾患』・『ガン』などの原因となり、反対にバランスの整ったフローラ環境を持つ人は『健康』で『若々しく』、『活力に溢れている』とも言えます。

この事からアーマの蓄積によるドーシャの乱れが自分自身が本来持つ『プラクリティとしてのドーシャ』から乖離して不調の原因となる流れは、自分自身のフローラ環境の乱れから様々な不調が現れる流れととても類似していると考えられます。

私たちは『遺伝子検査』で自分の体質を知り、『自分に合った食事の仕方』・『ライフスタイル』を知る事と『フローラ検査』で『自分の身体に共生しているバクテリアのバランスを知る』事が、多くの不調を取り除き『健やかに寿命を全うする』ために重要であると考えています。

このような最新の検査機器を用いた現代医学のアプローチと『アグニとアーマ、プラクリティとヴィクリティ』というアーユルヴェーダの根本思想の類似性は非常に興味深く、複雑な現代社会を『健やかに生きていくための智慧』として様々な治療に取り入れていくべきだと私たちは考えています。

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